昨日勉強を教えていて感動することがありました。その子がそう遠くない未来にたくましくなって活躍している姿を先にみたような気がしました。
彼がどんな生徒かというと、すごいもの静かで声が小さい。自信がないんだと思うんです。
でもオタクでひきこもりみたいなやつかというと全然ちがって、すごくきれいな顔をしていて、大人になったらすごくもてるだろうなあと思います。
僕が高校のとき好きだった女子は、学年ではすごく目立つほうではなかったけど、その子が死ぬほどかわいいことに気づいてる人は気づいていて、通の間では「かくれ原石」と噂されていました。
「かくれ原石じゃなくてダイヤな!!」
僕は心の中でそんなことを声高に叫んで、教室のすみっこで1人で弁当を食べていました。
で、彼はいわゆるほんとのかくれ原石なわけです。
「君もてるでしょ!」
「いえ、そんなことないです笑」
「いやいや絶対もてる。そうじゃなくてもそのうちむっちゃもてるわ!」
「笑」
僕は一時期、生徒が普段何を考えているか、
どんなことを悩んでいるかをきいていた時期があります。
「遠くの壁をみて、ずっとその模様をみています」みたいな女子生徒がいました。
「部活で後輩が全く言うことをきかない。副部長が彼女らを怒ったりするので、ほんとは部長の私が言わないといけないのかなと思う」これも女子生徒。
「わかる!」ということもあれば僕が普段考えもしないことを思ってたりすることもあります。でも話をきくと気持ちはむちゃくちゃわかりますね。
そしてこの隠れ原石くんは何を思ってたかというと、「学校での人間関係」でそれはもう僕の高校時代と同じなわけです。
はっきりいって勉強どころじゃありません。勉強の原因は、勉強じゃないことが多く、こういうのを解決すると死ぬほど成果を出すことができます。
高校に入るときにこちらに引越した彼は、
中学では目立てなかったので高校では目立てるキャラになりたいとか、友達ができるかどうか不安だったけどでもできるといいなとか期待して入ったみたいです。
でも入って2週間ぐらいで「あ、無理かも」と思い、今ではもう完全にキャラがえは無理だと思っているそうです。
僕はまさに彼と同じだったのでよくわかるのですが、驚いたのはこの「2週間」というところでした。「そんなはやいの!?」みたいな。僕の場合はそれが1学期だったので。
そんな彼に僕は人生の考え方、友達との関係など、僕なりにいろいろとアドバイスしてきました。
そして昨日は日本史の教科書を、声にだして読む練習。でかい声で、楽しそうな声で。
声をでかくすると、男は一瞬でかわります。
僕も声が小さいので先生にそのことを教えられて今まで意識して取り組んできました。
彼が頑張った声がまたかっこいいんです。ぴんと芯の通った声で、きいてる僕も背筋が伸びます。
僕は自分の声に自信がないので「イケメンはやっぱ声がいいなぁ」とうらやましくなりました。
こんな一見くだらない、泥臭い練習を素直にやってくれるところがえらいですよね。
これはほんとに彼のいいところです。素直で性格がむちゃくちゃいい。
彼はかっこよくなるでしょうね。素質やセンスは十分なので、そのうち一大企業の社長になって、自分の過去の経験や成長を人前で語って、勇気づけてる場面を想像していました。
さて、そのとき僕は何をしてるでしょうか。自分ができなかったことを後悔して、教え子に夢を託して喜んでるでしょうか。
絶対いやです。
彼に教えて、彼の頑張ってる姿をみて、
「くそー、俺もやらなきゃな!何もできてねーじゃん!!やってやるよ!!」と決意してます。
お互いがんばりましょう!!
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